うさぎのきなこ、ネザーランドドワーフのメス、生後1年8ヶ月。
クリッカートレーニング、始めました。
我が家での遊びは、クリッカートレーニングと言えるものなのかどうかはわかりませんが、クリックスティックを使って、うさぎと楽しく遊ぶやり方を書きます。
- クリッカートレーニングって何?
- ラビットホッピング
- 我が家での遊び方
- クリッカートレーニングで気を付けている事
- トレーニングに使う道具について
クリッカートレーニングについては、詳しく説明されている有用なサイトが他に沢山あります。正式な方法を知りたい方は、他のサイトをご確認下さい。
ここでは私のクリッカートレーニングとはこれだ!と思っている内容を簡単に説明します。
クリッカートレーニングとは、クリッカーと呼ばれる押すと音の出るものとおやつを使って、ペットにしてほしい行動を覚えてもらうトレーニングです。
こちらクリッカーです。(こちらのサイト、送料80円で送ってもらえるのでクリッカーだけ買うのだったら安いです。)
飼い主がやってほしい行動の命令を出します。
ペットがうまくできたら、できた直後、瞬時にクリッカーを鳴らします。
クリッカーを押すと、「カチッ」という音が鳴ります。
これが、良い行動ができたよ!とペットに知らせる合図です。
飼い主がクリッカーを「カチッ」と鳴らした後、すぐにおやつやペレットなどをご褒美としてペットに与えます。
これを繰り返すと、ペットはクリッカーが「カチッ」と鳴ると、ご褒美が貰える事を学びます。
この学習を使って、飼い主が教えたい事を楽しく覚えてもらうのです。
クリッカーでなくても音の出るものなら何でも代用できます。
掛け声でも当然いいのですが、声色を一定にするのは意外に難しく、飼い主の体調や気分によって同じトーンや音が確実に出せるとは限りません。ボールペンなどをクリッカーの代わりに代用する例もありますが、日常使用する音を使うと、訓練とそうでない時の違いをペットが理解する事ができません。
普段使用する音ではない音で、いつでも一定の音を出す事が出来るものを使うとペットが混乱しない為、やはり専用のクリッカーが便利でしょう。
実際の訓練の例として、ペットとアイコンタクトを取りたいが今現在アイコンタクトがとれておらず、クリッカーを使用しアイコンタクトの訓練をする場合を挙げます。
「アイコンタクトをペットが行う」行動をしっかりできるように(=これを「行動の強化」といいます)クリッカーでトレーニングをします。
- ペットに「クリッカートレーニング、始めるよ!」と声を掛けます。
- ペットの目を見て「アイコンタクト」と宣言します。
- 目をちょっとでも見れたら、見た瞬間にクリッカーを「カチッ」と鳴らしおやつを与えます。
- これを繰り返していくとペットがあの「カチッ」という音がするとおやつをもらえる!と学びます。
そのうちに飼い主に「アイコンタクト」と言われて「飼い主の目を見れば「いい事」があるんだな。」と学習します。 - このトレーニングを繰り返す事で、クリッカーをならさなくても「アイコンタクト」と言うだけで目を見るようになります。
ここで使った「アイコンタクト」と同じように宣言を変える事で、宣言にあった行動を教える事ができます。
うまく行動ができたら、クリッカーをカチッと鳴らしてご褒美を与えます。
ペット自身も何か目標を決めて達成する、やり遂げて飼い主に優しく褒められる事は、嬉しい事です。
クリッカートレーニングを通じて、ペットと飼い主との絆を深め、飼い主だけでなくペットも、トレーニング自体を楽しいゲームの一つとして楽しめるようになると、ペットの気分転換にも使えます。
きなこもクリッカートレーニングを始めてからは、宣言(合図の言葉)も覚え、「クリッカートレーニング始めるよ!」というだけで、楽しい事が始まるぞ!とテンションがあがり、首をブルンと振るって、ひねりジャンプし、駆け寄ってきてくれます。
きなこの楽しみが一つ増えた事を、飼い主も嬉しく思います。
うさぎの場合はラビットホッピングという競技にクリッカートレーニングは応用されています。
ラビットホッピングは、最近うさ飼いの中では熱いのではないでしょうか。
東京では柴又のうさぎのしっぽで週末はラビットホッピングの練習が行われるようです。
ご興味のある方は、ぜひ行ってみて下さい。
Jrha公認 ラビットホッピング練習会
我が家でもラビットホッピングを購入しましたが、きなこには競技の為ではなく、運動不足解消とうさぎ人生の中での楽しみの幅を広げる為にクリッカートレーニングを行う事にしました。
大変残念ながら我が家ではラビットホッピングに必要な距離を室内では取れなかったというのが断念した第一の理由です。
ラビットホッピングの遊び方は、バーを2台ないし3台並べて、連続して超えていくのが醍醐味だと思います。
助走、ジャンプ、バー越え、着地を繰り返す為バーを2,3台並べると3mくらい必要なのではないでしょうか。
助走スペース→ジャンプ→1つ目のバー →着地・ジャンプ→ 2つ目のバー→着地・ジャンプ→見つめのバー→着地
1つ1つの動作全てにおいて、一定のスペースの確保が必要です。
フローリングは危険なので滑らずグリップのきく床も必要です。
うちでは、この為に床材はADVANのボロンを購入しました。こちらは、フロアカーペットと比べ物にならないくらい全く滑りません。
床さえ整っていれば、もちろんバー1つでも行ったり来たりして、バーをジャンプさせ遊ぶ事はできるかと思いますが、それでも一定のスペースは必ず必要です。
距離を作る事のできない我が家では、クリッカートレーニングの際にラビットホッピングのバーを1つ置くだけ、通り道すがらジャンプしてもらっています。本来とは違う遊び?トレーニング?になってしまっています。
クリッカートレーニングを行う際、使う道具は、以下3つです。これらを用意します。
- クリックスティック
- ご褒美を入れる浅いお皿(毎回同じお皿を使っています。)
- ご褒美
うちではご褒美にペレットか、ウーリー社の高原の朝採りティモシー おためし ヤング(若刈り)を使っています。
ペレットは、朝に1日分を計量し、用意する際に、クリッカー用に遊ぶ分を取り分けて置きます。クリッカーで遊んでも、1日に与えるペレットの総量は超えないよう、あらかじめ取り分けて置きます。
きなこには、クリックスティックを使い、緑の丸い部分にタッチしたら、ご褒美をもらえると教えました。
クリックスティックとは、クリッカーの先に指示棒が一体でついているものです。クリッカーと指示棒を両手で操らなくてもいいので、私は大変気に入っています。
クリッカーを始めた当初は、以下のようにトレーニングを始めました。
- きなこに、「クリッカートレーニング、始めるよ!」と声を掛けます。
- ペレットを入れるお皿を置きます。
- お皿のすぐ横で、クリックスティックを伸ばし、きなこの鼻先に緑の丸い部分を向けます。
- なんだろう?ときなこがよってきて、緑の丸い部分に鼻がちょっとでもタッチしたら、その瞬間にクリッカーを「カチッ」と鳴らし、おやつをお皿に入れます。
- きなこは「??」と思っていますが、おやつをお皿に入れる音を聞いておやつを食べます。
- 「きなちゃん、えらかったね!」と褒めます。
- これを繰り返すと、緑の丸にタッチすると、おやつがもらえる!と学びます。
そのうちに飼い主が「クリッカー」という言葉を発するだけで「わーい、おやつ!おやつ!」と大興奮です。
お皿が遠くても、先端の緑の丸い部分が遠くても、緑目指してまっしぐらです。丸い部分を一生懸命探し、簡単にタッチできないとわかると、彼女なりに考えて、色々トライして鼻タッチをしようします。
鼻タッチできたら、ご褒美が置いてあるお皿までダッシュし、ご褒美を食べ、また飼い主のところまでダッシュで戻ってきます。
今では、このように遊んでいます。
- きなこに、「クリッカートレーニング、始めるよ!」と声を掛けます。
お皿を飼い主から少し離れた所、サークル内を走り回っても邪魔にならない所に置きます。 - 飼い主の右手にクリックスティック、左手にご褒美を持ちます。
- クリックスティックの緑の部分をどこかに向けます。
- きなこが緑の部分に鼻タッチします。鼻タッチした瞬間に、右手のクリックスティックのボタンを「カチッ」と鳴らし、左手でお皿にご褒美を入れます。
- きなこがお皿に飛んでいきます(笑)お皿の中のご褒美を食べます。
- きなこがご褒美を食べ終わると、飼い主の所に戻ってきます。
- またクリックスティックの緑の部分をどこかに向けます。鼻タッチしたら、クリッカーを鳴らしてご褒美を繰り返します。
- 遊びをを止める前の、最後の1回になったら、「ラスト!」と声掛けしてから、クリックスティックの緑の部分をどこかに向けます。
- 鼻タッチができたら、クリッカーを鳴らしてご褒美をお皿に入れます。きなこが最後のご褒美を口に入れた瞬間に「おしまい!」と言います。
- クリッカーの道具全てを片付けます。クリッカートレーニング終了です!
緑の先をわざとかまくらの上にかざしたり、サークルの一番反対の隅にしたり、私の膝によじ登って伸びをしないとタッチできないように色々工夫します。
きなこも、簡単には取れないとわかるとウロウロして考えて、反対側から攻めてみよう!…登れない。ではこっちからは?というように一生懸命考えて緑にタッチしようとしてきます。
疲れてきて気分がのらない時は、緑の先を考えないとタッチできない所にかざすと、すぐ諦めます(笑)背中を向けてお座りしつつもこっちをちら見したり、膝をぺろぺろ舐めてきて、緑の先タッチできないよぉ…と甘えてきます。
難しい所にチャレンジしてもらうには、夜か午前中の早いうちの時間帯で、かつクリッカーを第一ラウンド3回目くらいの方がいいです。(最初にクリッカーを開始した直後の1,2回は気分が高まるように簡単にタッチできるところにしています。)
我が家のクリッカートレーニングをする目的は、ラビットホッピングの競技に参加させる為ではなく、
きなこのうさぎ人生の楽しみの幅を広げる為と、避妊手術後、体重が増加気味のきなこの運動不足解消の為に行っています。
ジャンプをする事で足腰を鍛える為にラビットホッピングを買い、使用していますが、骨や関節に負担がかからないようバーの高さは出さないようにしています。
飼い主、きなこ双方が、楽しめる事が目的なので、無理やり何かをやらせたり、疲れるまでトレーニングさせたりはしません。
クリッカーを始めるとどんどん興奮してきて、あともう1回、あともう1回とせがみ、疲れてもなおやり続けるので、繰り返して遊ぶ時でもきなこが疲れる前に適度なところでこちらが判断して止めるようにしています。
最後の遊びの前には、緑の丸を差し出す前に「ラスト!」と声をかけます。
ラストの掛け声後緑に1回だけタッチしたら、ご褒美を食べた後すぐに飼い主が「おしまい!」と宣言します。
宣言を覚えるとせがまないようになります。おしまいと言われたら、もう頼んでも絶対に終わりで遊んではくれないと理解しているようです。
クリックスティック
我が家ではクリックスティックを使用していますが、クリッカートレーニングはクリッカーと棒さえあれば開始出来ます。クリッカーがなくとも、「カチッ」と音さえなるものなら、何でも代用です。クリッカートレーニングの先生によると、「遊んでくれるかどうかわからないんだから、ボールペンでもいいのよ。」との事でしたが、私は専用のものを買って良かったと思っています。
この緑の丸い球付き棒は、犬のクリッカートレーニング界では、あまり評判がよくないようなのですが、私はうさぎに使う場合において、とてもおススメします。
まず音についてですが、音とご褒美が直結していますので普段家の中に存在する音でトレーニングをすると、遊びではないのにボールペンの音に「おかし…くれるのかなぁ。」ときなこが期待するかもしれません。それはかわいそうです。クリックスティックなら日常生活で出せる音ではないので、普段の生活の中できなこが惑わされる事もありません。
次に、棒とクリッカーが一体ですので、両手がふさがらず絶妙のタイミングでカチッができます。緑の丸にタッチした!と思った瞬間、興奮して棒を握りこむだけで、カチッできます。飼い主の練習が要りません(クリッカートレーニングにおいては、絶妙のタイミングでカチッと鳴らせる事がとても重要で、飼い主さんの練習が必要です。)。
ちなみに、私は普段ゲームをやっているせいか練習はいりませんでしたが(カチっをすぐに押し込める。反応が早かった。)、アナログ派の主人は練習が必要でした(タイミングよく音を鳴らせない。どうしても遅れてしまいがちでした)。うさぎは、とにかく素早い動きをしますので、タイミングよくご褒美を与え、次のアクションに移る事がとても重要です。右手にクリックスティック、左手にご褒美で飼い主の両手はすでに埋まっていますから、もう何も持てません。犬の場合は、クリッカーと棒を手に持ち、ご褒美は腰につけたポーチから出すようです。
うさぎは動きが速いので、緑に鼻タッチ後ご褒美をあげるタイミングがすぐ来てしまいます。左手にご褒美を持ってはいますが、緑の先にタッチして、カチッとした直後にはお皿に到着してしまいますので、飼い主もダッシュです。うちの場合は、ご褒美をどこから出したり、取りに行ったりしている時間はありません。(左手にたくさんご褒美をにぎりこむと、飼い主が興奮して落としたり、1粒をうまくお皿に入れれなかったりするので、私は3粒ずつくらい握っています。)きなこはクリックスティックを用いなければクリッカートレーニングができなかったと思います。うさぎを飽きさせず、興味を持たせ続ける絶妙なタイミングと間はクリックスティックでなければ作れません。
犬のクリッカートレーニングの多くは、クリックスティックは使わずに、クリッカーと棒状のものを使うようです。先生の数人は、むしろクリックスティックに対し批判的でした。
棒状のものは何でもよく、指し棒、物差し、園芸のピック、編棒など、犬の性格にあったものを工夫して使います。
犬では、クリックスティックよりも、より長さがあった方がいい、先端は犬の好みにあったものの方がいいのかもしれません。我が家では小さい範囲で遊ぶので長さも特に必要ありませんし、私から棒の先が離れすぎると、きなこはどこに鼻タッチをしていいかわからなくなります。なのでクリックスティックの長さでちょうど良く、使えています。
タッチする先端が大きすぎたり、うさぎが受け入れられないものだと、タッチはしてくれないでしょう。シンプルな緑の丸、大きさ的にも恐怖を感じさせない大きさで、いいんだと思います。
- ラビットホッピング
クリックスティックでうまく遊べるようになったので、ラビットホッピングも買いました。
うまくジャンプして遊んでくれます。
きなこは、ラビットホッピングがなんたるかは理解できないようで、クリッカーの先があるから、そこに行く為にじゃまなジャンプ台を飛び越えるというだけです。
ジャンプして遊ぶと楽しいなどとは思っていないのではないでしょうか。バーを高くすると、下を潜り抜けるか回り込むかします。決してジャンプはしません(苦笑)
普段サークルに入れておいたら、ジャンプして遊んでくれるかな?とラビットホッピングをサークルに入れておいた時期もありましたが、クリッカートレーニング中でなければ、ジャンプをする事はなく、回り込んで移動していましたので、サークルの中に普段から入れておくことはやめました。ラビットホッピングは簡単な作りなので、自分で作製する事は可能だと思います。作るのが面倒だったので購入してしまいましたが、うさぎがジャンプできるものなら、何でも構わないような気がします。
うさぎのしっぽで安い方を購入しました。
クリッカー毎にラビットホッピングを組み立てるのが面倒なので、一体型になっていて、ひょいと持つだけで移動ができ、布が貼ってあってくぐれない、高い方にすればよかったかなと思っています。ラビットホッピング 3,456 円 (税込)
https://www.rabbittail.com/products/detail/7741
うさぎのしっぽのラビットホッピングセット(布付き) 6,640 円 (税込)
https://www.rabbittail.com/products/detail/7740
「クリッカートレーニング始めるよ!」というと、「ひゃっほ~い」とひねりジャンプでやって来る姿はとても可愛いです。
愛兎とのコミュニケーションとして、取り入れてみてはいかがでしょうか?